例会報告 2009年
足立支部 荒川支部 合同企画
柳穣氏が語る「インド見聞談」と合同忘年会
登山家の柳穣氏が語る「インド見聞談」では、現地に行って見て感じたことがらや自分自身で遭遇した事件、たとえば物取りに遭っても相手は罪としての認識が違ってたり、医者の治療方法が全く原始的?あるいは自己治癒力を引き出す効果的?な治療をしたりと現代医学になれた今の日本では考えられない方法でした。
話しの途中に記録写真、現地通貨など貴重な品物を見させていただき、後半は質疑応答が中心でカレーはどのくらいの割合で食べますか?算数の999はみんな言えるの?(やはり出た質問)や宗教?階級?治安?など質問が出はじめたら止まりませんでした。 時間もオーバーし、お腹もグーグー鳴り出した頃老舗レストラン山惣のフルコースのスタートとなりました。前菜、オマール海老の料理(すみません調理の知識が!!)、コンソメスープは老舗を感じる見事なお味そしてメインのステーキと変わり国産ワインとともに堪能しました。話しの尽きないまま、各社と同友会の来年の更なる発展を誓い三三七拍子で終了致しました。 荒川支部、足立支部の幹事の方々には合同と忘年会という調整の難しい企画の成功有難う御座いました。
(例会報告者:巴工芸株式会社 倉田修一郎)
優良企業・会社訪問見学会 社員教育に年4,600万円
「本業の強みを活かす経営!」
遠くから見えるお店の建物からして、ただのパン屋さんでないことは一目瞭然。お店の中にも外にもお客さんが溢れて、非常に活気のある様子がうかがえました。
会議室をお借りしての経営交流会では、横手氏がパン作りを始めた経緯や、企業として利益を追求しつつも、いかに地域に根付き、地域に愛されるお店をつくるかという横手氏の経営手法についてお話いただきました。
横手氏は、特に従業員間の「横のつながり」を重視しておられるようで実際に職場の雰囲気のよさといったらまさに焼きたてのパンの如し。(柔らかくてあたたかい?)従業員教育が互いの信頼感と社内の明るい空気を生み、それがお店の売り上げ増につながり、さらに従業員のモチベーションを高めるという好循環が成立しているようです。
例会終了後は、今回の最大のお楽しみ、店舗見学を兼ねたショッピングです。お店の中は人で溢れていて、レジ待ちのお客さんが列を成していました。
例会の中で、「お店にパンを並べるときに、最も気をつけていることは?」という質問がありましたが、横手氏の回答はなんと「お店にパンを並べないこと」でした。
実際に、ショッピング中に目玉商品の「明太子フランス」が奥の工房からトレーに満載で出てきたのですが店員さんが店舗に並べるまでもなく、居並ぶお客さんに元気良く売り込み。ものの数十秒?で完売。つまり、並べる前に売ってしまえば「お客さんは焼きたてのパンが手に入る→おいしいのでまたお店に来る」「従業員は自分の仕事に楽しさを見出せる→更に仕事に励む」というダブル効果があるというわけです。従業員のモチベーションは極めて高いようで、実際にお店で働いてる姿は楽しそうでした。
経営者は、サービスの提供者であると同時に、職場の提供者でもあるわけで、良いサービスを提供するには良い職場からつくる必要があるということでしょう。(ここが最も難しいところですが…)
参加された皆様におきましては、社内の雰囲気作りの秘訣という点で多くの示唆を得られたことと思われます。
例会後に東海神駅前の千寿苑で行なわれた懇親会では、横手氏にもご参加いただき、楽しいひと時を過ごすことができました。会場の都合から、普段よりも少人数での例会となりましたが大変充実した内容でありました。横手様、非常に参考になるお話をありがとうございました。(報告:行政書士 幸野茂人)
最初の話では、店舗を見学した後に講演とのことでしたので逆になってしまい、社長の良いお話を聞いた後にお店を見る形になりました。
お話どおりか確認する様な感じになってしまいましたが、実際見た感想は、色々次から次へとできたてのパンを店員さんが元気よく 社長のお話どおり持ってきていた姿が印象的でした。 一番の忙しい時間帯にパンを作り、レジもこなし、不足のパンも並べるのは口で言うのは簡単ですが、やはり店員の方のコミュニケーションも必要でしょう。皆に安心して任せるだけのお店につくりあげていくことも経営者の手腕があっての事だと思います。
地元の方をまじえてのサークルや行事も、限られた忙しい合間をぬっての努力の結果。顧客の心を掴むのには素敵なアイデアだと思います。 最後に、アンパンマンのあんぱんはどこのお店にもあるんですね。笑ってしまいます。そしてどこの店もなぜか顔が一緒(笑) (有限会社東和装飾 荒井 眞弓)
私はパン屋さんに行って思ったことが1つあります。 私は、話が終わったあと、下のパン屋さんに行きました。 そこでパンがいっぱいあったので、私はパンは何種類くらいあるのかな~と思いました。 私はパン屋ピーターパンの名前の由来はなにかな~と思いました。 あとパン屋ピーターパンの店の作りも木でできていてログハウスみたいだなーと思いました。 私は木の家ログハウスが好きなので、私はピーターパンの店の作りは好きでした。
私は話を聞くのはあまり好きではないけどわかりやすく説明してくれたので ところどころは私にもわかりました。 わたしはもっちりパンを買いましたが本当にもちもちしてすごくおいしかったです。 その日はちょうどシチューだったのでシチューにつけてもおいしかったです。 またピーターパンに行ってみたいです。
(有限会社東和装飾 荒井 綺希)
・経営理念がしっかりしている。
・店員の方々の対応がよかった。
・パンがおいしかったです。 (株式会社わかばケアセンター 北爪 初江)
・経営指針がぶれないから社員の働きが違うのかと考えさせられた。
・横手社長が今まで求めてきた形が現実になってきたということが笑顔になって現れていた。
・ちょっと贅沢、ちょっとお洒落な食文化の提供は、これからも多くのティンカーベルがお客様の上に幸せを振りまくはずで、自社の経営にも落とし込めたらと考えさせられた。 (株式会社アイワコピー 松岡 豊)
11月14日(土)に船橋市のピーターパンさんを訪問させていただきました。 まず満車になった駐車場に驚かされました。 中は大勢のお客さんで大賑わい。土曜日とはいえ、お昼時を過ぎたパン屋さんにこれほどのお客さんがいるとは…。 一目でこのお店の人気の高さを感じ取りました。
大勢のお客さんに混じり、早速パンを買い求め、サービスのコーヒーと一緒に頂きました。 今までにも手作りパンのお店のパンを食べる機会はありましたが、その中でも群を抜く美味しさでした。 また、店員の方一人一人の対応も非常に丁寧でとても好感を持てました。
横手社長さんのお話を伺った中で、 「簡単に実現できそうでなく、かといって大ボラにもならない目標の設定をする。」 という言葉が非常に印象的でした。 お話の全体を通じて、横手社長さんのパンに対する熱意、お客様の支点に立ったお店作り、社員への信頼を感じ取ることもできました。
今回の訪問で、業種こそ違えど「ものづくり」に携わる一人として、より一層の努力の必要さを感じました。 ご多忙の中のご対応、ありがとうございました。
(東京電源株式会社 夏目昌彦)(文京支部)
訪問例会、お世話様でした。 ピーターパンさんのお店の前に立った時、なんだか明るく楽しい雰囲気に包まれました。 お客様がパンを選んでいるお顔も、そのお客様達の質問等に嬉しそうに答えている従業員さんの姿も とても生き生きと楽しそうに見えました。
横手社長の報告の中で、お店のスタッフは困っているお客様を探すというお話がありました。 このような気配りが、社員さん同士の連帯感を強めたり、お客様にまごころとして伝わり、 何度も行きたいお店に育っていくのだと思いました。 ありがとうございました。 (株式会社ファブリカ 清水 恵子)
商圏半径1km!
真の顧客満足に活路在り
地元密着、更には商圏を半径1キロに絞り、徹底的に顧客満足を追求しているとの事。
営業担当はいっさいおかず、社員1人ひとりが、お客様の立場に立ち、手間を惜しまず、最後の最後に「湯建さんに頼んでよかった。」といっていただけるよう、あきらめず頑張る。
その積み重ねがじわじわと口コミで広がり、しっかりと地域に根差していくというのは最もシンプルで、正統的なやり方だと、改めて確認させていただきました。
経営交流会の数日前に協和パートナーズの佐藤会長と湯建工務店さんにお邪魔させていただいた際、事務所の壁一面に大きな住宅地図のコピーが貼ってありました。半径1キロのところにコンパスで印を付け、着工したお宅をピンクのマーカーで塗り潰ぶしてあるのには驚きました。この円の中を全てピンクのマーカーで塗りつ潰す、という具体的な目標が、より一層社内全体の意識を高めているのだと思いました。そして目標というのはその位具体的に表す事が大事なのだと感じました。
また、代表理事として月の半分近くを同友会に費やしてくださっているという湯本社長。それは、同友会とは何でも話し合え、力を合わせられる仲間がたくさん出来る。他の団体と比べても群を抜いて特別な存在だという事。同友会の意義という意味でも、再認識させていただきました。
私も足立支部でお世話になっていますが、経営交流会等で皆さんのお顔を見ると、なぜかほっとする位リラックスさせていただいています(照笑)。
穏やかに丁寧にお話しして下さった湯本社長、お忙しい中、本当にありがとうございました。 (株)ファブリカ 清水 恵子
元気企業・喜田家の活力に学ぶ
地元密着でオンリーワンを目指す!
創業1955年で地元で愛されてきた和菓子本舗…なかなか続けていくのは難しい世の中なのに常にアイデアと味を提供している喜田家さん。田口社長の「365日が仕事で365日が遊びよ、美味しいお店や海外で誘われればすぐ行きます」とさらっと話されるエネルギッシュな行動にはびっくりです。
お土産にロンドンどらやき・どら焼き・かりんと饅頭ご馳走様でした。かりんと饅頭は電子レンジで温めるとかりっとしていっそう美味しくなるそうです。ロンドンどら焼きはクリームがたっぷりはさんであってふわっとした焼き皮が絶妙な感じでした。どら焼きは甘さがちょうどよく、さすがの味かげんでした。常に新しい商品開発は今は社長自ら陣頭指揮とってるとの事、新商品楽しみにしております。
田口社長のパワーは、ポジティブであったり常に次の事を考えたり興味をもったりしてる行動力にあるのかと思いました。
更なる売り上げ目標に向かってお体にきをつけて頑張ってください。
(例会報告者: 株式会社 アルテ 仁科 江里子)
納涼会:グルメの会
創業315年 豆富(豆腐)料理 根ぎし 笹乃雪
第1部は、足立支部の恒例のとおり、社長様からお店の歴史、経営方針を伺い、永く続くものにはそれなりの訳があることを実感しました。 笹乃雪さんは、元禄元年、時の後西天皇の親王について京より江戸に移り、今の根岸で創業。なんと319年の歴史を誇ります。
開国や維新、大正デモクラシーから戦中戦後を乗り切り現在に至りますが、その時々に様々な工夫を凝らして来られました。例えば、ドレスでの来店が多かった維新後には、純和風の建物にもかかわらずテーブル席を用意するなど、当時はさぞや賛否両論世間を騒がせたことでしょう。肝心の料理については、参加された皆様が食べきれないほどのメニューの数々が、その創意工夫の歴史を物語っていることと思います。
かような料理に舌鼓を打ちつつ、歓談、親交を深めながら、第2部へ。第1部に引き続き幸野茂人氏の司会進行のもと、松岡豊プロデューサーによる「面取りゲーム?」で大いに盛り上がりました。新聞紙の両端を引っ張り合うだけ(松岡さんゴメンナサイ)のゲームに、経営者のサガか皆負けず嫌いで、ほんの一瞬の駆け引きに一喜一憂のひと時でした。
私個人としては、久しぶりの参加にもかかわらず大いに楽しむことができました。年末の忘年会も今から大変楽しみです。いやもとい、毎月の例会も時間を捻出して是非参加したいと存じます。企画、運営に八面六臂のご活躍だった松岡氏に感謝しつつ、例会報告の結びとさせて頂きます。 (例会報告者:石上労務管理事務所 石上篤)
売上が落ち込むとヤル気になる!『不況に勝つ!!』
今、敢えて八重洲北口さくら通りに出店と共に目指す!~
創業から13年、年商14億、社員90名弱、そして元気一杯の女性経営者の経営体験報告ということで興味を持って参加された経営者で会場は一杯となりました。
(株)アプローチ・ハルはクライアントの広告・デザインを企画、製作、印刷をする「集客応援団」を自負している企業です。
報告は最初に何の為に事業をしているのか?という参加者への問い掛けからはじまりました。 その答えは「事業を継承する為!=潰さない為!」。その事が、従業員やその家族の生活を守り更には社会貢献に繋がるという、会長の強烈な信念が伝わってきました。 そして、その強い信念のもと、潰さない為には潰れる要因と思われる事の逆を実行するということでご自身の経験や体験の中から実践してきたという20の不文律をお話いただきました。
中でも参加者の多くが興味を持ったのは、社員に対して当然のように昇給や賞与を支給せずに個々の仕事の利益目標・利益管理をさせて業績に応じた支給をしているという点でした。 社員にとっても会社の状況を理解できるし、モチベーションに繋がるひとつの方法だと思いました。
また、価格競争に巻き込まれないようにデザイン力などに注力し他社と差別化を図っている点や顧問契約をしている専門家の先生等に、社員教育の一部を手伝っていただくなど独自の視点やアイデアを学ばせていただきました。 更には、会長・社長の思いや社内の伝達事項等をまとめた「社内レター」を毎月の給料袋に入れて渡すという方法は、直ぐにでも真似の出来る良いコミュニケーションツールとして早速自社にも取り入れたいと思いました。
下川会長の明るく・元気良く、熱意溢れる報告に、たくさん質問が飛び出しましたが、一つ一つ丁寧にお答えいただきました。厳しい経済状況の下ですが、環境のせいにせずに企業存続の為に今、何をなすべきか?大いに刺激を受け、アイデアを学ばせていただきながら元気な女性経営者が集う足立支部! また新たな1ページが加わったと実感した経営交流会でした。
(例会報告者:(有)ハマダエンタープライズ 浜田 肇)
長澤流『逆転発想販売戦略』チャンスはピンチのふりをしてやって来る!
~思いやりを通じての感動創造カンパニーを社員と共に目指す!~
長澤氏は「逆境」を重要な要素として挙げておられました。 特にトラブルもなく、うまくいっているときほど経営が散漫になりがちで 「真剣さが欠けてしまう」点を長澤氏は強調します。
講演後のグループ討論においては、「火事場の馬鹿力的な知恵」という意見も出ました。 その知恵を搾り出す原動力として捉えるならば、 確かに逆境(例えば売上不振や赤字)は会社にとってチャンスといえます。
危機の到来によって研ぎ澄まされたセンサーが 普段見逃している可能性に気付かせてくれることでしょう。
もうひとつ、長澤氏のお話の中には特筆すべき要素がありました。 通常、企業は不況時には経費削減のため従業員の採用を抑制するものです。 ところが、長澤氏の会社では普通に従業員を採用するとのことです。
「リストラは後ろ向き。人を増やして売上も増やせばよい。新人でも仕事を任せる。そうすれば育つ。」 そう語る長澤氏の会社は、従業員の定着率が高いそうです。 従業員が安心して、意欲を持って働ける環境づくりが大切なようです。 これは講演序盤で語られたことですが、経営者にとって最も重要な資質は「明るさ」だそうです。
会社の苦境丸出しの暗い顔では、従業員や取引先や融資の申込先等、対面する相手にことごとく不安を与えて あらゆるチャンスを台無しにすることでしょう。 明るさと暗さが周囲に伝わるものだとすれば、どう行動すべきかは明白です。
長澤氏の経験では、会社の苦境をとりあえず無視した明るい振る舞いと前向きな姿勢が 本来不可能であったはずの融資を取り付けたこともあったそうです。
長澤氏は、そうした経験を重ねて、 明るさと前向きな姿勢がチャンス(出会い、アイデア)を連れてくると確信しておられるようで 講演での雄弁さにそれが現れていたと思います。
当日の参加者からは、この日の講演の「後日談」を聞かせて欲しいとの要望も多く寄せられました。 またの機会に、長澤氏の「明るさ」がもたらした成果をお聞かせいただければと思います。
(例会報告者:こうの行政書士事務所 行政書士 幸野茂人)
融資する側からの【視点】~最も身近な金融機関・信用金庫から~
金融機関は企業のどこを見て、どのように評価しているか、大変皆様も興味があるお話ではないでしょうか。 金融検査マニュアルでは10項目、会社管理態勢から始まり項目全てを分かりやすく中でも重要の項目自己資本管理、信用リスク管理、資産査定管理などをお話していただきました、中でも債務者区分事例を2つ紹介して頂き、
1、会社資本金2、設立年度3、業種4、売上高5、当期利益6、借入金、そして会社の事業内容などから債務者区分が正常先、要注意先、破綻懸念先、実質破綻先、破綻先の5つにわけれるものという事でした。
その後のグループ討論では、【わが社の金融対策】のテーマにそって討論をし発表しました、 金融対策ということで借入金は借りておいた方が得か否か、に話題が集まったようでした、景気の底打ち感も現状ではいたっておらず、暗く心細い長いトンネルのその先の明るくすばらしい景色はいつになることになるのか分からない現状で運転資金をどのように確保していくのかが話の重点だったのではないでしょうか。 事業年度計画をたて都市銀行、信用金庫、その他の金融期間とうまく付き合い上手に使うことが懸命と言えます。 以上報告とさせていただきます。
終わりに皆様とお話できた事は活力と今日への勇気になり会社一丸となって頑張っていきたいと思います。 ( 有限会社 ミリオンテック 家常 秀治)
足立区長・近藤やよい氏 継続は力なり!人・企業が集う『ふるさと』足立区への施策
同友会の各支部の毎年恒例行事であります支部総会が4月15日に綾瀬マリアージュにて執り行われました。2008年度は夏目支部長、浜田幹事長を中心に足立支部の持ち味である「雰囲気の良いアットホームな支部」作りに向けて様々な活動を行って参りました。
本年も会員増強に付いては中々効果的な策は見い出せませんでしたが、例会運営や会員交流を通じて会員間の絆はより強固なものになってきております。
ただ、ここ数年は同友会のことをもっと広く知ってもらえるような行政とのパイプ作りがやや減ってきておりました。そこで今回は2009年度の活動方針にもある「行政との関わりあいを強める」というキーワードに合致するような記念公演をやってみたらどうだろう?とのことで現足立区長近藤やよい様をお招きすることになりました。
テーマは「継続は力なり 人・企業が集うふるさと 足立区への施策」です。近藤様は過去、女性警察官、税理士と多彩な職歴をお持ちの女性区長さんですが、その若さとバイタリティで平成19年6月に初当選されもうじき丸2年を迎えようとしております。話のポイントとしては次のようなことでした。
企業経営者にも共通することでありますが、まずその組織の現状分析を行って問題点を洗い出し、それを改善するための方策を定め、それらを優先順位に従い強烈なリーダーシップを持って実行していくというお話でした。
具体的には組織にあたる足立区というエリアの問題点を幾つか挙げられておりました。 例えば、一般的なイメージとして定着してしまっている「足立区は治安が悪い」ということに関して数字を基に問題点を洗い出しておられました。確かに犯罪件数ワーストワンが ここ暫く続いておりイメージダウンは仕方ないのですが、この数字には軽犯罪に当たる「自転車の盗難被害件数」も含まれており、その件数ウエイトは大きなものでした。
当然自転車盗難が悪くないということでは無いのですが、イメージとして誤解されそうないわゆる凶悪犯罪は決して他区と比較しても多くは無いとのことでした。
では自転車盗難の犯罪を減らすにはどうしたらよいのか?ということでワンチャリツーロック(一台の自転車に鍵を二個つける)運動を推進して犯罪を一歩手前で食い止めることに重点を置くことに致しました。犯罪件数はここへきて減少に転じているとのことでした。また平均所得の低い区であるが故、区の税収不足という深刻な状態を招いており結果的に23区の余裕のある所から補助を受けている現状を大変憂いておられました。これを改善するには所得格差ならぬ教育格差の是正に積極的に取り組んでいくんだ、という強い意志を感じました。目先の問題としては大学の誘致などもありますが、根本的な問題として足立区内の子供達の学校生活の改善(バランスのとれた給食提供なんていうのもありました)を実践していくとのことでした。税収アップという命題に向け、住みたい町の最下位から脱出する為に、必死で行政改革に立ち向かっておられる近藤区長の姿に、参加者一同大変感銘を受け大いなる勇気を頂けた素晴らしい総会でした。
足立区を「誇れる町にしたい」と高らかに宣言されていた近藤区長の目が印象的でした。 ( 坂東眞司 ㈱S・S・M)
ホームページで年間7000万円 新顧客開拓で脱下請け!
2000年と言えば中国生産へのシフトが大きく進み、国内アパレル業界はいずれも苦戦を強いられる時代状況でした。そこで照人氏は脱・受注待ち、脱下請けという大きな目標を掲げてホームページを戦略ツールとして活用していくことを決意します。
しかしただホームページに情報を載せるだけでははなかなか新規開拓はありえません。発注相手へのアンケート、検索サイトでの順位向上、サンプルの提供、と様々なきめ細かな対応をしてゆき、ついに年間売上が7000万円に到達。さらなるサービスの向上を目指して照人氏の挑戦は今後まだまだ続いていきます。最初からすんなりとはいかなかった。でも自分を信じてやってきた。という言葉が印象的でした。
今回はテーマがホームページを活用したビジネス展開ということで参加者の関心も高く、グループディスカッション、またその後に行われた質疑応答でも時間が足りない程の白熱した状況となりました。
ホームページビジネスでは誰もが先駆者。そして誰もが試行錯誤をして経験を積んでゆくもののようです。
始めるか、始めないか… 穏やかな語り口調から淡々と発せられるスピーチに、元気と、やる気と、そして大きな勇気をもらった交流会となりました。
(巴工芸株式会社 高木 伸)
5億4千万円の借入を粘り強く解決 バブル時のツケを克服 事業を継続し、今新たなる挑戦!
今回の報告は、苦難を乗り越え再建に至ったモデルケースとして、興味深く拝聴させていただきました。 講義では、これまでの事業の経緯と、負債を膨らませた要因、逆風を乗り越えて事業の継続に至るまでをお話いただき 財産の整理、金融機関との交渉をいかに進めたかを、生の体験談として聞くことができました。
今回のキーワードのひとつとして、手形取引の利便性と危険性が挙げられます。 手形は簡易に取引を決済できるというメリットがありますが、 手形を振り出す側も、受け取る側も、それぞれ相応のリスクを背負うことになりますし、 鈴木氏も負債が膨らんだ要因として、手形取引の増大を挙げておられました。
実際の商取引の現場では、取引先との関係から手形取引を回避できないケースも多々あると思われます。 リスク・マネジメントの観点から言えば、大変難しい問題と言えるでしょう。 通常なら既に事業をあきらめてもおかしくない負債額ですが、 廃業、破産(あるいは夜逃げ)といった選択肢をとらずに 事業を立て直した過程についても詳しい説明をいただき、参考になる点が多々ありました。 5億4千万の負債額というとんでもないマイナス要因を抱えながらも プラス要因を見極めて最善活用した冷静さは とても真似できそうにありません。 (逆上して却って事態を悪化させる経営者も少なくないと聞いています。)
危機を乗り越え、再建の道に漕ぎ着けたその原動力のひとつには、 氏の周囲に対する想い(特にご家族)があったとのことで、 やはり守るものをお持ちの経営者は強いのですね。 関係者の理解を得られた最大の要因は、 やはり普段の誠意ある対応だったのではないでしょうか。
(例会報告者:行政書士 幸野茂人)
金融危機の現状を把握し乗り切る指針
-信用収縮はなぜ起きているのか&金融機関とのつき合い方-
また、金融でお金を貸す条件とは、1.将来にわたり信用できるか 2.担保となるものがあるか 3.回収が確実にできるか (佐々木氏からは具体的な内容でご報告いただいた) そこで、経営に及ぼす影響を考えると、やはり会社づくりの目的となる経営指針を持つ事が 多いに武器となるのではないか、と話を頂いた
「危機を乗り切る指針」
1.自社の強みと弱みをしっかりと把握する
2.相手の強みと弱みをしっかりと把握する
3.上記に基づきしっかりと対策を立案し実践する
4.ポイントの交渉相手を外さない(できれば若すぎない経験がある人)
5.現実を直視し理想ではなく落とし所の目途をつける
また金融機関とのつき合い方の「基本必要帳票」などは
1.継続時…決算報告書、金融機関別借入推移表、年度資金計画書
2.運転資金時…運転資金表、資金繰り表、試算表
3.設備資金、長期資金時…設備資金表あるいは長期資金計画表、試算表、設備見積書
まとめとして
以上のことから金融機関とは良いタッグを組む用件がいくつもあり基本姿勢が変わるようでは信用を得られない。
また、経営に必要なことは、昨年に学んだキャッシュフローⅠ、Ⅱの実行で自社の足元を硬める工夫も必要である。もっとも常に市場開拓を見て金融機関に頼らない体質ができれば最高に違いない。
ただ昨今の為替市場に絡めればいつ足元に忍び寄る金融状況になるか判断がつかない。 やはり最良の形は、金融機関と良りよきパートナー関係を築き信頼と信用をまた実績を積み上げて行く以外にない。
都市銀行、信用金庫、その他の金融期間とうまく付き合い上手に使うことが懸命と言えます。
また政府系金融機関を利用することも勿論視野に入れるべきと考えます。
以上報告いたします。
表題の言葉で、知彼知己、百戦不始とは、孫子の兵法にある、彼を知り己を知れば百戦殆うからず。 終わりに、今の景況に負けないで今年も元気を出して行きましょう。
例会報告者:株式会社アイワコピー 松岡 豊